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あにいもうと

3319e9b5.jpeg監督:成瀬巳喜男
出演:森雅之、京マチコ、久我美子船越英二ほか
あにいもうと(1953)(1953) - goo 映画

《あらすじ》 ある家族の姿。川師(川の土手をつくる人夫)だったが落ち目の父と、母と、兄と妹二人の家族構成。都会に奉公に出ていた長女が妊娠して帰ってくる。兄は罵り、ご近所への体裁も悪くて、妹は近所の恋人との結婚もままならない。長女は家を飛び出す。その後腹の子の父親である学生が訪ねてくるのだが…


都会であか抜けてハスっぱになった役を京マチコが見事に演じている。似合う!

この映画に描かれてるのは私の親世代くらい。家族もだけど、田舎の、とにかく人と人が密な関係(作品にはじとっとした湿度は感じられない)。閉塞感や厳しさとうらはらに最終的には受け入れてくれる甘さも併せ持つ状態がよくわかる。人間て一元的に割り切れないもんですなあ。
この兄も、妹をはらませた男をさんざん殴ったりしたあとに男の帰り道を気にして道を教える親切さも見せる。なんというか、こういうところがあるから、そうそう人間て憎んだりできないんだよなあ。たぶん。

オチはつかないけども、壮絶な兄妹喧嘩のあとに見せるラストの笑顔がいろんなもんを含みつつ晴れやかだ。

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ホテル・ニューハンプシャー

hoteru.jpg監督:トニー・リチャードソン
出演:ジョディ・フォスター、ロブ・ロウ、ナスターシャ・キンスキーほか
ホテル・ニューハンプシャー(1984) - goo 映画

《あらすじ》 メアリーと結婚したベリー。彼らの夢はホテルを経営することだった。その夢を追いながら、いつしか彼らには4人の子供もでき、アメリカ、ウィーン、再びアメリカと渡り歩く。彼らには次々不幸が訪れて…


ジョン・アーヴィング原作。悲劇に見舞われる一家を描く。
淡々としている。終わり方も、結局人生何がおきようがやりすごして生きていくだけさ~といった、達観してるていがある。なので起きる事件のわりには全体のテイストは重くない。

好き嫌いが激しく分かれる作品だろうけど名作のジャンルに入ってるんだろうと思う。人によっては元気が出る。かもしれない。
いくら明るく描かれていようとも、私としては生理的に受け付けない展開が多くてダメでした。

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大地の子守歌

daiti.jpg監督:増村保造
出演:原田美枝子、佐藤佑介ほか
Gyaoで無料配信中→大地の子守歌
大地の子守歌(1976) - goo 映画


《あらすじ》 昭和初期。13歳で女郎となった少女の姿を描く。

超ヘヴィ。心の準備なしに観てはいけない。

主人公おりんをまだ少女の原田美枝子さんが体当たりで演じている。透明感がありつつも芯がこわい、鮮烈な印象を残す。



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つづきはこちら

薔薇の葬列

bara.jpg監督:松本俊夫
出演:ピーター、土屋嘉男、小笠原修ほか
薔薇の葬列(1969) - goo 映画

《あらすじ》 主人公エディは新宿のゲイバーで働く若者。店のオーナーはママとできているが、エディはオーナーを寝とる。ママとエディの対立は激しくなり、その殺伐とした様子は、エディに忘れたいおぞましい過去を思い起こさせる…


ああ…。ビール片手にチャンプルーなんぞ食べながら観ていてチャンプルーもどしそうになりました。
食事しながらアングラを観た私が間違っていた。
違和感つうかそれに伴う気持ち悪さが逆に売り。
そういやアングラ苦手だった。年とったら余計に。鑑賞に体力要るんだよね。

ピーターのデビュー作。
声を出さなければ女の子で通ります。
中学生か高校生のような、幼いあどけない顔に、妖艶な空気がこの上なくエロいであります。
実際濡れ場もあります。
この作品でデビューしたら、もうそのあとの仕事も怖いもんナシな気がしてしまいます。それほど強烈。
当時世の中にゲイを広く知らしめた作品。衝撃的だったと想像される。

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約束の土地

yakusoku.jpg監督:アンジェイ・ワイダ
出演:ダニエル・オルブリフスキ、ヴォイツエフ・プショニャック、アンジェイ・セヴェリンほか
約束の土地(1975) - goo 映画

《あらすじ》  19世紀のポーランド。産業発展の盛んな町で、工場で働く者たちは劣悪な環境での労働を余儀なくされていた。その町に住む、身分も人種も異なる仲良し三人の青年は、新しい姿を求めて、三人で工場をやろうと約束する。そのためには詐欺まがいのことやいろいろやってしまうのだが、ついに工場は出来上がった!気分上々の彼らを待ち受けていた運命は…


うろおぼえ。モスクワ映画祭だったかで優勝してる作品。

野心に燃える三人の物語ではあるものの、お国柄なのか政治的思想がそこはかとなく感じます。
それはべつにしても、公開当時ヨーロッパでは、どうしてここまで19世紀を再現できたのかと話題になったそうなので、風俗面でも観ていて勉強になります。

駆け足のラストが、流れにのみこまれてしまった人間のむなしさを感じる。単に年齢のせいなのか、それとも変革の素養ってのは才能なのか。

むごいシーンがありますので鑑賞には心の準備をしたほうが良い。衛星放送で予備知識無く鑑賞して何度画面から目をそむけたか。

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プロフィール

HN:
藤井みつる
HP:
性別:
非公開
職業:
漫画家
趣味:
映画鑑賞と寝ることと城
自己紹介:
好きな映画
……《邦画》 太陽を盗んだ男、鬼畜、穴、切腹、キッズ・リターン、しとやかな獣、蝉しぐれ、クレヨンしんちゃん嵐を呼ぶモーレツ!オトナ帝国の逆襲、築城せよ!、MIND GAME、ジャズ大名
……《洋画》 新しき世界、ニューシネマパラダイス、リトル・ダンサー、バベットの晩餐会、暗くなるまで待って、オールド・ボーイ、グラン・トリノ、バーバー、キリクと魔女、ロック、ストック&トゥー・スモーキング・バレルズ、ペーパー・ムーン、アパートの鍵貸します、トイ・ストーリー、ブラス!、デリカテッセン、ベルヴィル・ランデブー、カイロの紫のバラ、ヘドヴィグ・アンド・アグリーインチ、死刑台のエレベーター、オーケストラ!、アンプロフェット、ゴッド・ファーザー、ユージュアルサスペクツ、ドリームガールズ、ブルース・ブラザース、バグダッド・カフェ、シザーハンズ、善き人のためのソナタ、レザホアドッグス、クール・ランニング、ぼくのエリ200歳の少女、ペテン師とサギ師~だまされてリビエラ~、アーティスト

 

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