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夫婦善哉

meoto.jpg監督:豊田四郎
出演:森繁久彌、司葉子、小堀誠、森川佳子ほか
夫婦善哉 - goo 映画

《あらすじ》 売れっ子の芸者、蝶子は不倫関係にあった化粧問屋の息子、柳吉と駆け落ちする。しかしすぐに生活に困るようになり、ボンボンの柳吉は稼ぐ気配もなく、蝶子は芸者に戻って働くのだが…


うわあああ。絶対にこんなボンボンと恋に落ちたくない。たぶん自分は無いと思うけど。
絵に描いたようなダメ男。なんでかこういうだめんずには、良く働く気立てのいい女性がくっついたりするもので…。

きっとそういう、面倒を見るのが好きって女性を察知するセンサーがついてるに違いない。

ホントにだめな男ではあるし、蝶子も何度となく裏切られるのだが、すべてを包み込んでいる蝶子。結局もどるとこは彼女のところしかない柳吉。二人は実に仲が良い。破れ鍋にとじ蓋というのはこういうもんなのかもしれんですねえ。

私の記憶が確かならば、作中に登場するぜんざい屋さんは今もあります。

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ブルグ劇場

burugu.jpg監督:ヴィリ・フォルスト
出演:ヴェルナー・クラウス、ヴィリー・アイヒベルガー、ホルテンセ・ラキイオルガ・チェホーワほか
ブルグ劇場(1936) - goo 映画

《あらすじ》 19世紀末のウィーン。ブルグ劇場で名優と言われるミッテラーは名声とは裏腹に人と関わるのをことさらに避けていた。しかしある日若い娘に一目ぼれ。あれこれと彼女と接点を持とうと苦心する。だが彼女は売れない俳優に片想い中。ミッテラーが劇場スポンサーの一人である有閑マダムのパーティーへ招待されてると知った彼女は…


大戦前のゴージャスなウィーン文化花盛りの頃と言われる時期の作品。歴史的名作といわれている。
たかが伯爵と俳優の口げんかが新聞に載るって…とツッコミどころもありつつも、このまま現代にリメイクしてもなんら支障のない作品。老いらくの恋が微笑ましくもあり物悲しくもあり。ミッテラーをメインに、劇場という華やかな場を取り巻く人々の人生が描かれている。
名優ミッテラーを演じたヴェルナー・クラウスは、その後ナチスからも表彰される実際に大俳優と名をはせた人物だそうだ。

彼女の想い人と知って、若い俳優と舞台上で初対面する場面が面白い。劇中劇のセリフ(ドン・カルロスのスペイン国王役)とミッテラー自身の気持ちがシンクロして見事。今は映画や漫画でもみられる手法だが、もしかしてこの映画から始まったのかな?
 

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写真ナシ
監督:新藤兼人
出演:松橋登、辻萬長、杏梨、乙羽信子ほか
心(1973) - goo 映画

《あらすじ》 母と娘の二人の住まいに間借りした「私」。その後親友も同じ邸に呼び寄せるが、下宿先の母親は「私」が後悔することになりますよ、と反対する…


夏目漱石の文学作品「こころ」の映画化。
オープニングが「私」の独白で始まるあたりから文学臭がしています。

ずいぶん昔に読んだので自信無いけど、映画では原作にないその後の部分があり、監督はこう解釈したのだと読みとれます。
学校の国語の授業でもやりましたが、遺書長すぎるだろうとツッコミも入れつつ面白く読んだ記憶があります。そしてSの気持ちもどう解釈したものかと。当てつけ?裏切られた絶望?
今になって考えますと、この映画にあるように、ゆるやか~に「私」を殺していくのが狙いだったのかとも見えました。

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山の音

yama.jpg監督:成瀬巳喜男
出演:山村聡、長岡輝子、上原謙、原節子、中北千枝子ほか
山の音(1954) - goo 映画

《あらすじ》 信吾は妻と息子夫婦と暮らしている。息子は他に女をつくっていて度々家をあけていた。そのこともあり信吾は嫁をいたわり、かわいがる。そこへ子供を連れて娘が出戻ってくる。娘は嫁にヤキモチをやいては卑屈なことを言う。いっこうに女と別れる気配のない夫に嫁は…


舅の山村聡がなんともダンディーで(ヒゲ!ゴマ塩!ティアドロップ帽子!三つ揃えスーツ!)枯れ専にとっては萌え萌えでたまらないのです。優しいしね!
しかしその、色気方面な描写も決してないんだけれども…なんとなく観ていてヒヤヒヤしてくる。舅と嫁が。
これが舅がダンディーでなかったら。寅さんみたいな風貌だったなら、きっと実の娘のように可愛がる微笑ましい図式として観られた気がする。それとも私が汚れちまったのかーー!!!?

原節子演じる嫁がありえないくらいにできた嫁。ところがえらいことをやらかす。清廉潔白な正義を信じる人は時々怖い。

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おとし穴

otosiana.jpg監督:勅使河原宏
出演:田中邦衛、井川比佐志、佐々木すみ江ほか
おとし穴(1962) - goo 映画


《あらすじ》 炭鉱夫をはじめとして三人が殺される事件が発生。すべてを見ていたのは炭鉱夫の息子。犯人は白いスーツを着て手袋をした謎の男。殺された者たちは幽霊となってさまようが…


不条理劇。考えるな感じろ?!脚本が安部公房だもんなあ…。
たぶんこういうことが裏にあって、と読みとるしかないのだが、それも正解なのかはっきり見せてくれない。

あえて不協和音の音楽や影の濃い白黒画面がねっとりした不気味さを映し出す。
勅使河原監督の長編第一作。アングラ。業界のみならず影響を与えた作品だそうだ。

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プロフィール

HN:
藤井みつる
HP:
性別:
非公開
職業:
漫画家
趣味:
映画鑑賞と寝ることと城
自己紹介:
好きな映画
……《邦画》 太陽を盗んだ男、鬼畜、穴、切腹、キッズ・リターン、しとやかな獣、蝉しぐれ、クレヨンしんちゃん嵐を呼ぶモーレツ!オトナ帝国の逆襲、築城せよ!、MIND GAME、ジャズ大名
……《洋画》 新しき世界、ニューシネマパラダイス、リトル・ダンサー、バベットの晩餐会、暗くなるまで待って、オールド・ボーイ、グラン・トリノ、バーバー、キリクと魔女、ロック、ストック&トゥー・スモーキング・バレルズ、ペーパー・ムーン、アパートの鍵貸します、トイ・ストーリー、ブラス!、デリカテッセン、ベルヴィル・ランデブー、カイロの紫のバラ、ヘドヴィグ・アンド・アグリーインチ、死刑台のエレベーター、オーケストラ!、アンプロフェット、ゴッド・ファーザー、ユージュアルサスペクツ、ドリームガールズ、ブルース・ブラザース、バグダッド・カフェ、シザーハンズ、善き人のためのソナタ、レザホアドッグス、クール・ランニング、ぼくのエリ200歳の少女、ペテン師とサギ師~だまされてリビエラ~、アーティスト

 

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