監督:川島雄三
出演:池内淳子、佐野周二、有島一郎、高島忠夫ほか
花影(1961) - goo 映画
銀座のバーでつとめている主人公。彼女が自殺を決めて決行するまでを振り返る。
同名小説の映画化。
うーん。つまらなくは無い。ただ主人公をどうつかんでいいものか観終わってからも考え込んでしまった。
実在の人物をモデルにしてないだろうか。
それとも深く考えずに、昔堅気のお人よしの女がつけ込まれて、何人かの男と過ごした日々を思い出し絶望したってことでいいのか。
一言でいえば、主人公はだめンズウォーカーなんです。けれど観ているとどの男のことも実は好きでも無かったような。基本的に、親友とその情夫が勧めるから、あるいは反対するからくっついたり別れてるように思える。
さらにその親友の情夫とは友達以上恋人未満で、実はお互い想いあってるようだ。しかし双方自分を低く評価してるから行動に出られない。だいたいヒロインにとって生きることも死ぬことも大差無いようだ。
自分のことは特段好きでもないが嫌いではなさそう。ちょっときれいな虫とか蝶々のような感覚だろうか。
生きることに絶望…するにももともと希望をもってるのかどうか。
引導を渡す大きな要因は、男たちよりもむしろ、価値や道筋をはっきり示してくれてた親友が病に倒れたことだったりするのでは?深読みしすぎかなあ。
あるいは原作ではまた少し人物像が異なってるのだろうか。映画監督の川島雄三は難病をかかえていて、肺を病んで若くして亡くなった。独特の人生観がただようというのが定評だ。
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