出演:エリック・カントナ、スティーブ・エヴェッツ、ステファニー・ビショップほか
公開中→「エリックを探して」公式サイト
《あらすじ》 さえない中年男のエリック。郵便配達をしている彼は、逃げた妻の連れ子二人と暮らしており、外には一人目の別れた妻との間に娘、孫もいる。家では反抗期の息子たちに侮られ、娘には別れた妻と会うことを頼まれて、自分の居場所から逃げ出したいくらい。憧れのサッカー選手=エリック・カントナのポスターに、息子の大麻をくすねて吸ってはぼやいていると…
イギリス映画の、しょぼくれた人が奮起するものは好きだなあ。
「麦の穂をゆらす風」でカンヌのパルムドールを受賞している監督。重苦しい社会派なイメージだったが、この映画は軽妙かつハートフルコメディ。観終わったら元気が出てくる人生讃歌だ。
(私も含め)WCの時くらいしかサッカーもチェックしないにわかは知らない選手。エリック・カントナ。マンチェスター・ユナイテッドの伝説のフォワードだそうです。
彼本人から持ち込まれた映画の企画で、何と本人もお情けどころでなく重要なポイントで出てくる役。
ホンマもんのサッカーファンにはこたえられないだろう。
実在の選手かどうかの前知識もなく観ていた私は、日本でいえばアントニオ猪木や長嶋茂雄みたいなアスリートらしい…と想像しつつ鑑賞。
ファンにとっては実際に目の前にしただけで泣きそうになる相手が、自分に助言してくれて胸のうちまで明かしちゃうんだから、ヒーローを心の中に抱いてる人なら共感して涙ぐんでしまうよ。
でもそれだけではなく、もっとばかばかしくもあったかいエリックの友人達エピソードもまたええのです。
たとえエリックが自分に自信が無くて状況がしょぼくれていても、これほどにいい友人達をもつ人物なら魅力ないわけがない。ついつい応援してしまう。
本気出せば、人生もう終わってる、なんてことないんだなあ。観て良かった。ほくほくです。
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