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怪談

怪談

kaidan.jpg監督:小林正樹
出演:三國連太郎、新珠三千代、仲代達矢、岸恵子、丹波哲郎ほか
1964年作品
怪談(1964) - goo 映画

小泉八雲の怪談から、「黒髪」「雪女」「耳無し抱一」「茶碗の中」の4編オムニバス。


この映画で撮影の宮島義勇はあえて自然光でなくできるだけ人工光での撮影にしたそうです。そのせいか、シュールレアリズムな世界になっている。
空も雲描き職人さんがどどーんと描いて、その手前にセット組んだりされてるが、広がるススキ野原ってまさかスタジオに一本一本植えたのだろうか。船が何艘も浮かぶ海ってプール作っちゃったのだろうか?!
雲描いたのはもしかして黒澤監督の夢でも描かれた方かな?

つい映像美に気が行ってしまう。ストーリーは有名なものばかり。観ていて怖いというよりはそう到ってしまった虚しさ切なさのほうが残る。怪談は悲しい。

中村嘉津雄さんは実兄の萬屋錦之助さんにずいぶん似ている。今まで同じ人だと思っていたよ…。すいません。

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女殺油地獄

女殺油地獄

abura.jpg監督:五社英雄
出演:樋口可南子、堤真一、藤谷美和子ほか
1992年作品
女殺油地獄(1992)(1992) - goo 映画

油屋の女房が惨殺死体で発見された。その事件に至る過程が明らかになっていく。油屋でなにかと面倒をみてやっていた若い男がいた…


観ながらこの話記憶あるな、確か若い男を松田優作がやっていたはず。と調べてみたらそちらは1984年のテレビ版でした。なにしろものすごく怖かったので覚えているのです。松田優作の鬼気迫る表情がうなされそうなくらいでした。鬼ってこうだろうと思いました。

こちらの映画は原作とは変更してあるそうで、よりエログロになっています。
もとは、油屋の女房はいい人なのに哀れな末期でとにかく男の凶悪さが浮き彫りでしたが、こちらの樋口可南子女房は妖しい。
男を子供のころから知っているというのに、色によろめいて魔性の女になっている。微妙にこの女房も怖いです。

堤真一演じる男も一番最初観たときから「うわあ、悪そうだなあ」と思うのですが、その理由はふんどしだ。
当時女郎が着ていた赤い襦袢でつくったふんどしです。いかにもいやらしくって悪い感じ漂ってるじゃないですか。
というかみんな怖い…。
五社英雄監督は映画には毒がなくてはと言ってらしたそうだが、まさに毒がまんべんなく。

鮮やかな血のような赤、行燈の暗い空気。映像奇麗です。
ちょっとだけオセロの松嶋さんが出てるのには驚いた。

2009年版も映画があるのですね。
これまでも映画でも、歌舞伎でも浄瑠璃でも、何度も上演されている人気演目。歌舞伎でも見てみたい。殺しの場面がきれいなのだろうな。

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かぞくのひけつ

かぞくのひけつ

kazoku.jpg監督:小林聖太郎
出演:久野雅弘、秋野暢子、桂雀々
2006年作品
かぞくのひけつ(2006) - goo 映画


思春期の少年。彼女とはうまくいってない。家族は父親が昔から女遊びが直らなくって今も他に女がいる。その女はしれっとウチにやってきたりする。彼女は彼女で他の男と…?

大阪舞台だからこその軽妙さなんだろうな~。
コテコテとはちと違う。
これって東でつくったらもっとドロっとしたものになっていそうだ。

しかし男子っていろいろ大変なんですね。

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大帝の剣

大帝の剣

taitei.jpg監督:堤幸彦
出演:阿部寛、長谷川京子、宮藤官九郎ほか
2007年作品
大帝の剣(2006) - goo 映画

宇宙からやってきたオリハルコンでできた三種の神器(?)。それをもつ者たちと、宇宙人同士の戦いがタッグをくんでのハチャメチャ娯楽時代劇。


あらすじ説明できない。観てください。
とにかくぶっとんでる。

黒木メイサの美剣士ぶりがきれいだった。その昔「里見八犬伝」の志保美悦子演じる男装の剣士にすっかりメロメロになってしまったのを思い出しました。
クドカンがむしろ普通の人間てのが逆に新鮮。
個人的には杉本彩さまをもっと観たかったなあ。

それにしても竹内力はICHIでも共演者がかすむくらいの濃ゆさを見せてくれましたが、この映画でも濃いな!
あふれんばかりの、だだもれの濃密さですね!
登場するだけでなぜかやたらとテンションあがってしまうのです。
特殊メイクしてからのほうが濃ゆさが薄くなってるというのはなんでなんだ。

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千羽鶴

千羽鶴

監督:吉村公三郎
出演:小暮実千代、杉村春子、乙羽信子ほか
1953年作品
千羽鶴(1953)(1953) - goo 映画

三谷は亡き父の愛人、ちか子のお茶会に出席する。実は仕組まれたお見合いだった。しかしそのお茶会には、父の愛人2号とその娘も出席していた。愛人2号は父の面影を三谷に見てぐいぐい接近してくるのだが…

原作川端康成、脚本新藤兼人、撮影宮川一夫。ゴウジャス。

それにしても、冒頭のお茶会からすでに小心者の私としては胃がギリギリしそうないやあな空気。
ああ、女の情念が恐ろしい。
湿度の高い暗い部屋で、妙な汗でシャツが張り付いてるような気分です。
激しいことはしでかさないのですけれども、父の愛人2号=小暮実千代に迫られる恐怖。
嵐の夜、ずぶぬれで立つ愛人=杉村春子!
さらに形見と言って口紅の残る茶碗を渡される。

ぎゃ~~~~~~~!!いやや。こわいよ!ホラーだ!

吉村監督は女性を描くのに定評があるそうです。
たしかに、愛人2号の娘=乙羽信子はおとなしく礼節のある娘。彼女はほのかに三谷に恋心を抱いており、玄関口に三谷を迎えに急ぐ際、着物の袖がふすまに挟まったのを乱暴に引き抜くそのしぐさ。
心がはやってるのがよくわかる。
しびれるなあ。

後年同じ原作で増村保造監督が製作しています。ぐんと強烈だそうです。
何しろ若尾文子と京マチコ。そちらも面白そうで気になります。
京マチコ一人でかなり濃いのに、三谷役が私の大好きな平幹二郎。
そこまで濃くしていいのかと逆に心配になってしまうのです。

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プロフィール

HN:
藤井みつる
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性別:
非公開
職業:
漫画家
趣味:
映画鑑賞と寝ることと城
自己紹介:
好きな映画
……《邦画》 太陽を盗んだ男、鬼畜、穴、切腹、キッズ・リターン、しとやかな獣、蝉しぐれ、クレヨンしんちゃん嵐を呼ぶモーレツ!オトナ帝国の逆襲、築城せよ!、MIND GAME、ジャズ大名
……《洋画》 新しき世界、ニューシネマパラダイス、リトル・ダンサー、バベットの晩餐会、暗くなるまで待って、オールド・ボーイ、グラン・トリノ、バーバー、キリクと魔女、ロック、ストック&トゥー・スモーキング・バレルズ、ペーパー・ムーン、アパートの鍵貸します、トイ・ストーリー、ブラス!、デリカテッセン、ベルヴィル・ランデブー、カイロの紫のバラ、ヘドヴィグ・アンド・アグリーインチ、死刑台のエレベーター、オーケストラ!、アンプロフェット、ゴッド・ファーザー、ユージュアルサスペクツ、ドリームガールズ、ブルース・ブラザース、バグダッド・カフェ、シザーハンズ、善き人のためのソナタ、レザホアドッグス、クール・ランニング、ぼくのエリ200歳の少女、ペテン師とサギ師~だまされてリビエラ~、アーティスト

 

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