監督:吉村公三郎
出演:小暮実千代、杉村春子、乙羽信子ほか
1953年作品
千羽鶴(1953)(1953) - goo 映画
三谷は亡き父の愛人、ちか子のお茶会に出席する。実は仕組まれたお見合いだった。しかしそのお茶会には、父の愛人2号とその娘も出席していた。愛人2号は父の面影を三谷に見てぐいぐい接近してくるのだが…
原作川端康成、脚本新藤兼人、撮影宮川一夫。ゴウジャス。
それにしても、冒頭のお茶会からすでに小心者の私としては胃がギリギリしそうないやあな空気。
ああ、女の情念が恐ろしい。
湿度の高い暗い部屋で、妙な汗でシャツが張り付いてるような気分です。
激しいことはしでかさないのですけれども、父の愛人2号=小暮実千代に迫られる恐怖。
嵐の夜、ずぶぬれで立つ愛人=杉村春子!
さらに形見と言って口紅の残る茶碗を渡される。
ぎゃ~~~~~~~!!いやや。こわいよ!ホラーだ!
吉村監督は女性を描くのに定評があるそうです。
たしかに、愛人2号の娘=乙羽信子はおとなしく礼節のある娘。彼女はほのかに三谷に恋心を抱いており、玄関口に三谷を迎えに急ぐ際、着物の袖がふすまに挟まったのを乱暴に引き抜くそのしぐさ。
心がはやってるのがよくわかる。
しびれるなあ。
後年同じ原作で増村保造監督が製作しています。ぐんと強烈だそうです。
何しろ若尾文子と京マチコ。そちらも面白そうで気になります。
京マチコ一人でかなり濃いのに、三谷役が私の大好きな平幹二郎。
そこまで濃くしていいのかと逆に心配になってしまうのです。
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