監督:五社英雄
出演:樋口可南子、堤真一、藤谷美和子ほか
1992年作品
女殺油地獄(1992)(1992) - goo 映画
油屋の女房が惨殺死体で発見された。その事件に至る過程が明らかになっていく。油屋でなにかと面倒をみてやっていた若い男がいた…
観ながらこの話記憶あるな、確か若い男を松田優作がやっていたはず。と調べてみたらそちらは1984年のテレビ版でした。なにしろものすごく怖かったので覚えているのです。松田優作の鬼気迫る表情がうなされそうなくらいでした。鬼ってこうだろうと思いました。
こちらの映画は原作とは変更してあるそうで、よりエログロになっています。
もとは、油屋の女房はいい人なのに哀れな末期でとにかく男の凶悪さが浮き彫りでしたが、こちらの樋口可南子女房は妖しい。
男を子供のころから知っているというのに、色によろめいて魔性の女になっている。微妙にこの女房も怖いです。
堤真一演じる男も一番最初観たときから「うわあ、悪そうだなあ」と思うのですが、その理由はふんどしだ。
当時女郎が着ていた赤い襦袢でつくったふんどしです。いかにもいやらしくって悪い感じ漂ってるじゃないですか。
というかみんな怖い…。
五社英雄監督は映画には毒がなくてはと言ってらしたそうだが、まさに毒がまんべんなく。
鮮やかな血のような赤、行燈の暗い空気。映像奇麗です。
ちょっとだけオセロの松嶋さんが出てるのには驚いた。
2009年版も映画があるのですね。
これまでも映画でも、歌舞伎でも浄瑠璃でも、何度も上演されている人気演目。歌舞伎でも見てみたい。殺しの場面がきれいなのだろうな。
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