公開中
監督:若松節朗
出演:渡辺謙、三浦友和、松雪泰子、鈴木京香、香川照之ほか
沈まぬ太陽公式サイト
1960年代。国民航空の社員の恩地は組合闘争に勝利して権利を勝ち取っていた。しかしその二年後、報復人事の始まり。理不尽な海外赴任を命じられ、10年たらいまわしにされる。あげくのはてに戻った日本では500人を超える被害者の墜落事故発生、遺族の世話係を命じられる。信念と人生をささげた会社とはなんなのか…
久々の超大作。なんたって間に10分休憩をはさむ上映時間3時間半!!!
それでもむしろ、文庫で全5巻もある原作をよくぞここまで網羅して映画化してくれましたと感動。すでにヴィヨンの妻が日本アカデミー獲るかもなあなんて書いたけれど、こちらは主演男優とるんじゃないかな。作品賞ももしかしたら。邦画が豊作だ。うれすぃ。
金もかかってるし出演者がめちゃ豪華。メインを張れるクラスの人たちがチョイ役だったりと贅沢なこと極まりない。
基本的に一人の男の半生を描いているのですが、それがイコールして昭和のある時代を切り取ったかのごとく重厚感のある作品。重いっつんじゃない。重厚。
山崎豊子原作のドラマや映画はたくさんあって、なぜかというと、やはり綿密な取材による確かな知識と人物造形だろなあ。あくまで事実を基にしたフィクションといいはるが、あきらかにこれって○○だよね、とバレバレです。この映画でもモデルになった方がいらっしゃる。
自分の信念を曲げることなく生きたがために敵をつくり、能力にたいして不遇な扱いをされる。観ていると「無理を通せば道理引っ込む」の逆バージョンで「道理通せば無理させられる」の間違いじゃないかと思ってしまう。それでも妻や子に、会社を辞めないのは矜持だという。矜持!最近聞くことない言葉。
男が惚れる男というのはこういう人物のことを言うんだろう。
しかしまた、だからこそ妬み嫉みを抱いてしまう者がいるのも、すごく共感できてしまう。この悪役を三浦友和が好演。素敵に腹黒くて悪役好きとしてはたまらない。香川照之も素晴らしい。今週香川の出演作を二本観てるぞ。売れっ子だなあ。必見は松下奈緒のスチュワーデス姿。似合う!!!!似合いすぎる!!萌えるでしょう。
さて。映画は御巣鷹山の日航機墜落事故の記憶がある方なら、これから起こる悲劇を想い、冒頭から涙が出るかもしれない。あまりにも痛ましい事故。そこから過去をフラッシュバックしつつ、恩地の生きざまと、この会社にかかわってる人々を描き出す。人間の誇り、尊厳、愛情、はたまた醜悪さをすべてスクリーンに映してるといってもいい。辛い展開が続くが圧倒されて目が離せない。にもかかわらず、ラストには未来への希望を感じるのが不思議だ。
原作より映画のほうがソフト。日航機事故の描写はそのまま映像にはとてもできない。読んでても涙で文字が見えなかった。
それにしても恩地のモデルになった方が今の日航の状況をみたらどう思われるのだろう。
PR
基本的に一人の男の半生を描いているのですが、それがイコールして昭和のある時代を切り取ったかのごとく重厚感のある作品。重いっつんじゃない。重厚。
山崎豊子原作のドラマや映画はたくさんあって、なぜかというと、やはり綿密な取材による確かな知識と人物造形だろなあ。あくまで事実を基にしたフィクションといいはるが、あきらかにこれって○○だよね、とバレバレです。この映画でもモデルになった方がいらっしゃる。
自分の信念を曲げることなく生きたがために敵をつくり、能力にたいして不遇な扱いをされる。観ていると「無理を通せば道理引っ込む」の逆バージョンで「道理通せば無理させられる」の間違いじゃないかと思ってしまう。それでも妻や子に、会社を辞めないのは矜持だという。矜持!最近聞くことない言葉。
男が惚れる男というのはこういう人物のことを言うんだろう。
しかしまた、だからこそ妬み嫉みを抱いてしまう者がいるのも、すごく共感できてしまう。この悪役を三浦友和が好演。素敵に腹黒くて悪役好きとしてはたまらない。香川照之も素晴らしい。今週香川の出演作を二本観てるぞ。売れっ子だなあ。必見は松下奈緒のスチュワーデス姿。似合う!!!!似合いすぎる!!萌えるでしょう。
さて。映画は御巣鷹山の日航機墜落事故の記憶がある方なら、これから起こる悲劇を想い、冒頭から涙が出るかもしれない。あまりにも痛ましい事故。そこから過去をフラッシュバックしつつ、恩地の生きざまと、この会社にかかわってる人々を描き出す。人間の誇り、尊厳、愛情、はたまた醜悪さをすべてスクリーンに映してるといってもいい。辛い展開が続くが圧倒されて目が離せない。にもかかわらず、ラストには未来への希望を感じるのが不思議だ。
原作より映画のほうがソフト。日航機事故の描写はそのまま映像にはとてもできない。読んでても涙で文字が見えなかった。
それにしても恩地のモデルになった方が今の日航の状況をみたらどう思われるのだろう。
PR