監督:是枝裕和
出演:阿部寛、夏川結衣、樹木希林、原田芳雄、YOUほか
《あらすじ》 長男の命日に家族連れでやってくる娘と二男。ある夏の家族の様子。ほぼ一日だけのこと。
とりたてて大きな事件は起きない。
でも次から次へと「ああ、あるある…」感のオンパレードで決して退屈しない。
それどころか胸がつまってきて目頭が。
隠れた名作。
実家は自分の家なのに、大人になって帰省すると、微妙にどうすればしっくりくるのかよくわからなくなる。
この何ともいえない感が。しばし実家から出て生活してる人であればわかる感覚満載だ。
人間は血と肉だけで作られてるわけじゃあない。本人が好む如何にかかわらず受け継がれるものがあるのが歴史ってもんなんだろうか。
成瀬巳喜男の作品を勉強して制作されたそうだ。言われてみれば、成瀬作品の、人物の目線の動きに合わせて流れるようなカメラワーク。それに近い気がします。カチャッと切れることが無くなめらかにつながってる。
そこも無理なくずっと観ていける秘密なのかもしれない。
何よりも出演されてる方みんながものすごく芸達者で!演技ではなく素だろうって気がしてきてしまう。脚本も素晴らしいのはもちろんだけど、命を吹き込んだ俳優さんたちも素晴らしい。