監督:市川昆
出演:水谷豊、永島敏行、中原理恵、市原悦子ほか
原作:エド・マクベイン「LADY!LADY!I DID IT」
Yahoo芸能ネタりか「幸福」
《あらすじ》 本屋で三人が射殺される。通り魔なのか、あるいは誰かを狙ったものなのか。その捜査にあたる二人の刑事。一人は妻に出ていかれて二人の子供を抱えている男、もう一人は事件の被害者の恋人。事件の捜査と合わせて、関係者たちの周辺の事情が浮かび上がる…
市川昆監督の幻の名作といわれていた作品だそうで、リンク先にも説明されてる通り、なぜか長いこと上映もビデオ化もされなかったのが今年になって発売されることになったそう。
ありがたいことにスカパーで放映してくれたので鑑賞。
希望を感じさせるラストですが、全体は正直さわやかな気分にはなれませんです。
このタイトル「幸福」から、いろいろ考えさせられる作品。
登場する人たちは、みなそれぞれ「幸せってこうじゃないんじゃないか」「ここじゃないどこかにあるんじゃないか」と何かしらの形を求めて行動している。しかしそれぞれの道が哀しく絡み合い、着地点が見つからない人生になってしまっている。ちょっと違うけど、今で言うなら自分探し、的な?
遠くを見ようとするほどに足元が見えなくなってしまっている。
それで被害をこうむってしまうのが弱い立場にある人たち。
映画の中で、いちいち二人の子供の言動が泣ける…。子どもって…大人が思ってるよりいろいろわかっているんだよなあ。
自分のエゴを抑えて、みんなとどうすれば幸せになるかを考えるべきなのね。
わたくし、大体にして自由業についてる段階で、もうエゴの権化のような人間でありますがね!