忍者ブログ

さすらいの女神たち

sasurai.jpg監督:マチュー・アマルリック
出演:マチュー・アマルリック、ミランダ・コルクラシュア、スザンヌ・ラムジーほか
映画公式サイト→「さすらいの女神たち」

≪あらすじ≫ 敏腕プロデューサーだったジョアキム。問題をおこして業界にいられなくなり、フランスでのすべてを捨ててアメリカへ。ショーダンサーグループ=ニューバーレスクを連れて、数年後にドヤ顔でフランス公演に戻ってくるのだが・・・ カンヌ映画祭最優秀監督賞受賞


クリスティーナ・アギレラの出演してたのは「バーレスク」。
それを見てないので、バーレスクっててっきり人の名前かと思ってたんですが、ショー形式の名前なのですね。ストリップだけれども脱いでいく間をよりショーの要素を強めたものだそうです。
それがなかなか人気が高いそうで。
私は今思い起こせばあれってバーレスク?てのをずいぶん昔に何かのライブで見ました。確かにテンション上がってものすごく盛り上がるんだよね。

ダンサーというわりにはみんな熟女・・三段腹。エロイと言う感じはあまりないです。劇中でもダンサーたちが「私たちは女性のための女性のショーをやってる」と堂々と言ってました。そう、あれはダンスショーなんですね。

そうは言っても漂う場末感。ナイトクラブの蝶達。彼女たちは誇りを持ってやっててもなかなか理解はされないだろうし。例えばいわゆる普通の家族が反対しないわけがない気もするし。そう思うと、ダンサーの彼女たちは過去を一切言わないし始終明るいのだけれど、なんとなく物悲しい。それはジョアキムもそうで、せっかく故郷に戻っても離れる選択をせざるをえなくなる。世捨て人の集まりのように見えてきて、でも互いをあたたかく受け入れてる、疑似家族のような感覚を抱く。

家に帰りたいともらしてても、生涯旅の空が彼女たちの家なんではないかな、と思っちゃう。縛られなさを羨ましくもあり、また寂しいとも感じ。人生はまぶしくもしょっぱいなあ。。なんて思う作品でした。

拍手

PR

ミス・ギャングスター

miss.jpg監督:カン・ヒョンジン
出演:ナ・ムニ、キム・スミ、キム・ヘオクほか
映画公式サイト→「ミス・ギャングスター」

≪あらすじ≫ はた迷惑ながらも仲良しな3人組オバアチャン。彼女たちは(ほめられない手段ながら)お金をためて、夢のハワイ旅行へ行こうとしていた。ところがその旅行代金を振り込もうとしたところを銀行強盗に襲われて、旅行の夢が消えてしまう。また働くか?といってもすでに彼女たちに残されてる時間は少ない。ついに一か八かの賭けに出ることに。おばあちゃん3人で銀行強盗を企てるのだが・・・!?


ひさびさにジジババジャンル。その中でもなかなかのかっとび具合です。
先日見た韓国映画「サニー」の40年後、みたいな雰囲気。

まあ~とにかく口は悪い素行も悪い酒癖も悪いおばあちゃんたちで、もしかすると近くにいたらドン引くかもしれないんですけど、飾らないストレートさで3人の友情はとても篤い!
憎めないどころか、だんだん応援したくなってくるから困ったもんだ。

さらにはそれまでの歴史ももってるもんで、悪態も妙に説得力があったり、抱えてる哀しい過去もあったりで、「五十肩だからあたしゃ拳銃持てないわよ」なんて台詞で笑いつつも、ところどころホロリともしちゃう。
コメディはけっこう笑いのツボが合うかが難しくて、大笑いまではなかなかいかないんだけれど。
それでもウマすぎるカーチェイスにはツッコミ笑いしてしまうし私はけっこう好きです。

拍手

スリーピング・ビューティー

sleepingbeauty.jpg監督:ジュリア・リー
出演:エミリー・ブラウニング、レイチェル・ブレイク、ユアン・レスリーほか
映画公式サイト→「スリーピング・ビューティー」

≪あらすじ≫ 苦学生のルーシーは、手当たり次第に色々なバイトをしている。ある日見つけた求人は、下着姿で給仕をするといったもの。金額がいいのでのめりこんでいくルーシーだが、さらには睡眠薬を飲んで寝るだけとの謎のバイトも始めるように・・・


川端康成の「眠れる美女」を下敷きに大胆解釈した作品、だそうです。
これはもう、子供がみちゃあいけない世界がてんこ盛り。
んまあ~いかがわしい。そして妖しいこと!背徳頽廃の世界です。

主人公ルーシーは体だってけっこう平然と売ってるも、心までは売り飛ばしてはいない・・ようで、そこがまたなんだかもう、可愛くて若いというのに高級娼婦化してる気がしてなんともやりきれない気分にもなってきます。

寝てる間の様子は美しい死体を見てるみたいで、死姦・・・て言葉が頭になんども湧き上がってくるんですが、なるほど、そういうことだったんだなあ。

拍手

ルイーサ

ruiza.jpg監督:ゴンサロ・カルサータ
出演:レオノール・マンソ、ジャン・ピエール・レゲラス。マルセロ・セレほか
ルイーサ - goo 映画

≪あらすじ≫ 熟年おひとり様のルイーサ。愛猫とともに暮らして、毎日決まった時間に起床して通勤して。彼女なりにそれもナイスな生活だったのだが、愛猫が亡くなったことをはじめに歯車がどんどんかみ合わなくなる。友達も家族もいない。彼女はいったいどうなる?


これでもかって感じに次々ツイテないことが連続。
おまけに偏屈な彼女は臨機応変にアクシデントに対処することができないし、助けを求めることもプライドが高くてできず。
だからって、オイオイなんでそんな方向へ(笑)。飛んでるなあ!

どん底ってはたから見てると段々笑えてきてしまいます。
問題は解決されてるってわけでもなさげなんだけど、とりあえず今日も生きてるしいいんでないか。そんな気分になる映画でした。

拍手

ペーパーバード 幸せは翼にのって

peperbird.jpg監督:エミリオ・アラゴン
出演:イマノル・マリアス、リュイス・オマール、ロジェ・プリンセプほか
ペーパーバード 幸せは翼にのって - goo 映画

≪あらすじ≫ 1930年代にはスペインは内戦に揺れ、その後世界大戦に突入するまでは軍事独裁政権下にあった。旅の劇団一座にいたホルヘは内戦で家族を失い、本人も反体制派ではないかと疑われながら、一座の運営に努めていた。ある日ホルヘはコンビのゲイのエンリケと、少年ミゲルを拾う。軍からにらまれながらあくまで芸を売り物にある意味マイペースでいたものを、情勢はほっといてくれなかった・・・


駅での鞄からこぼれおちる場面と最後のとこでは、号泣必至。
特に最後の場面には、言葉少ない彼の気持ちがすべて詰まっている。
大それた野望も賞だって全然望んでなんかいなくて、単に、大好きな人たちと、一緒に過ごして好きな仕事をして、たまにからかいあって笑えてればそれで満足だったのだ。
ささやかな望みさえ奪われてしまう争いの哀しさをまざまざ感じる。
♪なんでもないようなことが~♪ですなあ。

さらにミゲルが仕事を貫いたのは、どんな思いを抱えていようが、あくまで舞台の上で抗議だって芸として言った芸人のプライドを見せたホルヘの姿が心に残っていたからと思いたい。
また、相棒とか性別とか血縁とかでなくても、心から大切な人にはこういう顔をするんだなあ、とじーんと胸にも響きました。


拍手

リンク

 

プロフィール

HN:
藤井みつる
HP:
性別:
非公開
職業:
漫画家
趣味:
映画鑑賞と寝ることと城
自己紹介:
好きな映画
……《邦画》 太陽を盗んだ男、鬼畜、穴、切腹、キッズ・リターン、しとやかな獣、蝉しぐれ、クレヨンしんちゃん嵐を呼ぶモーレツ!オトナ帝国の逆襲、築城せよ!、MIND GAME、ジャズ大名
……《洋画》 新しき世界、ニューシネマパラダイス、リトル・ダンサー、バベットの晩餐会、暗くなるまで待って、オールド・ボーイ、グラン・トリノ、バーバー、キリクと魔女、ロック、ストック&トゥー・スモーキング・バレルズ、ペーパー・ムーン、アパートの鍵貸します、トイ・ストーリー、ブラス!、デリカテッセン、ベルヴィル・ランデブー、カイロの紫のバラ、ヘドヴィグ・アンド・アグリーインチ、死刑台のエレベーター、オーケストラ!、アンプロフェット、ゴッド・ファーザー、ユージュアルサスペクツ、ドリームガールズ、ブルース・ブラザース、バグダッド・カフェ、シザーハンズ、善き人のためのソナタ、レザホアドッグス、クール・ランニング、ぼくのエリ200歳の少女、ペテン師とサギ師~だまされてリビエラ~、アーティスト

 

てくてくなみすけ

杉並区のマスコット

 

アクセス解析

 

ブログ内検索

 

バーコード

 

カレンダー

12 2025/01 02
S M T W T F S
1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31

 

カウンター

 

最新CM

 

最新TB

 

アクセス解析