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夜の河

夜の河

yoru.jpg監督:吉村公三郎
出演:山本富士子、上原謙、小野道子ほか
夜の河(1956) - goo 映画

京都の染物屋。世間は洋装の波がやってきており経営も将来不安な状態。しかしそこの長女、きわ、は染物の腕もさることながら、店を新しく展開していく才気も兼ね備えた娘だった。そんな彼女がある日大学教授と出会う。なぜか激しく惹かれていくきわ。


とにかく何がって、山本富士子。
最初から最後まで山本富士子!

現代の女性がみてもかっこいいと思う女性像だと思う。
そしてそんな女性でも恋におちてしまうと毅然としていられなくなる。
告白シーンがなんと。逆光でまったく!表情が見えません。
そこがまた悩ましいというなんちゅう表現。

ぴしーっとした山本富士子。
ときたまよろめいてしなだれる山本富士子。
もろ肌脱いで髪をくしけずる山本富士子。
情熱的に求める山本富士子。
充実した二の腕の肉感の、まあ、なんとやらしい。
そして美しい。

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小説家をみつけたら

小説家をみつけたら

syosetu.jpg監督:ガス・ヴァン・サント
出演:ショーン・コネリー、F・マーレイ・エイブラハム他
2000年作品
小説家を見つけたら(2000) - goo 映画

ブロンクスに住むジャマールは貧乏ながらも優秀な少年。手帳に小説の創作を書きとめていたが、ある家に強盗に入ることになってしまった際その手帳を落としてしまう。後日かえってきた手帳には…

ひきこもりで偏屈な小説家と、有望だが未来に不安を感じている少年の友情。
好きなんですわ、こういうの。

なんら悪いことをしていないのに、まずしい出身だからといってあらぬ疑いをかぶせられるくだりなんぞ、もう腹がたってたって。

まっすぐな少年ジャマールの目にうたれる。
小説家との約束を自分が不利になるのもかまわず守るその姿勢。
これが報われなかったら人生について諦めってもんばかり学んでしまうよ。そんなんいかんでしょう。
などと心中でつぶやきながら鑑賞。
心洗われました。
今日から私はピュアみつる(たぶんね)!

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レボリューショナリー・ロード

レボリューショナリー・ロード

rebo.jpg監督:サム・メンデス
出演:ケイト・ウィンスレット、レオナルド・ディカプリオ、キャシー・ベイツ
レボリューショナリー・ロード/燃え尽きるまで - goo 映画

郊外の若夫婦。彼らは美しく、教養もあり、子どもにめぐまれ、はたからみれば何不自由ない幸福な生活にみえた。しかし人間として心からの充足とはなんなのか?

先日アシスタントさんが「幸せってなんなんですかね」とぼそっと言いました。
いやいや、あんたまだまだ若いのになにを??!とその時には笑ったが。
この映画はまさにそこを突いてくる。

一言でまとめちゃうと自分探しに奔走する妻と現実に目覚めていく夫の話。
そういうことは中学校くらいのとき考えたなあ。そんなセリフが満載。
逆にそうでなければ若くないし、根拠のない勢いやパワーも無くなってしまうわけで、このバランスをどうとっていいものやら。
妻側、夫側、両方の気持ちがいやでもわかってしまう。

ともかくこの映画をみて結婚したい!!とは絶対思わない。




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怪談

怪談

kaidan.jpg監督:小林正樹
出演:三國連太郎、新珠三千代、仲代達矢、岸恵子、丹波哲郎ほか
1964年作品
怪談(1964) - goo 映画

小泉八雲の怪談から、「黒髪」「雪女」「耳無し抱一」「茶碗の中」の4編オムニバス。


この映画で撮影の宮島義勇はあえて自然光でなくできるだけ人工光での撮影にしたそうです。そのせいか、シュールレアリズムな世界になっている。
空も雲描き職人さんがどどーんと描いて、その手前にセット組んだりされてるが、広がるススキ野原ってまさかスタジオに一本一本植えたのだろうか。船が何艘も浮かぶ海ってプール作っちゃったのだろうか?!
雲描いたのはもしかして黒澤監督の夢でも描かれた方かな?

つい映像美に気が行ってしまう。ストーリーは有名なものばかり。観ていて怖いというよりはそう到ってしまった虚しさ切なさのほうが残る。怪談は悲しい。

中村嘉津雄さんは実兄の萬屋錦之助さんにずいぶん似ている。今まで同じ人だと思っていたよ…。すいません。

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女殺油地獄

女殺油地獄

abura.jpg監督:五社英雄
出演:樋口可南子、堤真一、藤谷美和子ほか
1992年作品
女殺油地獄(1992)(1992) - goo 映画

油屋の女房が惨殺死体で発見された。その事件に至る過程が明らかになっていく。油屋でなにかと面倒をみてやっていた若い男がいた…


観ながらこの話記憶あるな、確か若い男を松田優作がやっていたはず。と調べてみたらそちらは1984年のテレビ版でした。なにしろものすごく怖かったので覚えているのです。松田優作の鬼気迫る表情がうなされそうなくらいでした。鬼ってこうだろうと思いました。

こちらの映画は原作とは変更してあるそうで、よりエログロになっています。
もとは、油屋の女房はいい人なのに哀れな末期でとにかく男の凶悪さが浮き彫りでしたが、こちらの樋口可南子女房は妖しい。
男を子供のころから知っているというのに、色によろめいて魔性の女になっている。微妙にこの女房も怖いです。

堤真一演じる男も一番最初観たときから「うわあ、悪そうだなあ」と思うのですが、その理由はふんどしだ。
当時女郎が着ていた赤い襦袢でつくったふんどしです。いかにもいやらしくって悪い感じ漂ってるじゃないですか。
というかみんな怖い…。
五社英雄監督は映画には毒がなくてはと言ってらしたそうだが、まさに毒がまんべんなく。

鮮やかな血のような赤、行燈の暗い空気。映像奇麗です。
ちょっとだけオセロの松嶋さんが出てるのには驚いた。

2009年版も映画があるのですね。
これまでも映画でも、歌舞伎でも浄瑠璃でも、何度も上演されている人気演目。歌舞伎でも見てみたい。殺しの場面がきれいなのだろうな。

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プロフィール

HN:
藤井みつる
HP:
性別:
非公開
職業:
漫画家
趣味:
映画鑑賞と寝ることと城
自己紹介:
好きな映画
……《邦画》 太陽を盗んだ男、鬼畜、穴、切腹、キッズ・リターン、しとやかな獣、蝉しぐれ、クレヨンしんちゃん嵐を呼ぶモーレツ!オトナ帝国の逆襲、築城せよ!、MIND GAME、ジャズ大名
……《洋画》 新しき世界、ニューシネマパラダイス、リトル・ダンサー、バベットの晩餐会、暗くなるまで待って、オールド・ボーイ、グラン・トリノ、バーバー、キリクと魔女、ロック、ストック&トゥー・スモーキング・バレルズ、ペーパー・ムーン、アパートの鍵貸します、トイ・ストーリー、ブラス!、デリカテッセン、ベルヴィル・ランデブー、カイロの紫のバラ、ヘドヴィグ・アンド・アグリーインチ、死刑台のエレベーター、オーケストラ!、アンプロフェット、ゴッド・ファーザー、ユージュアルサスペクツ、ドリームガールズ、ブルース・ブラザース、バグダッド・カフェ、シザーハンズ、善き人のためのソナタ、レザホアドッグス、クール・ランニング、ぼくのエリ200歳の少女、ペテン師とサギ師~だまされてリビエラ~、アーティスト

 

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