監督:ヴィリ・フォルスト
出演:ヴェルナー・クラウス、ヴィリー・アイヒベルガー、ホルテンセ・ラキイオルガ・チェホーワほか
ブルグ劇場(1936) - goo 映画
《あらすじ》 19世紀末のウィーン。ブルグ劇場で名優と言われるミッテラーは名声とは裏腹に人と関わるのをことさらに避けていた。しかしある日若い娘に一目ぼれ。あれこれと彼女と接点を持とうと苦心する。だが彼女は売れない俳優に片想い中。ミッテラーが劇場スポンサーの一人である有閑マダムのパーティーへ招待されてると知った彼女は…
大戦前のゴージャスなウィーン文化花盛りの頃と言われる時期の作品。歴史的名作といわれている。
たかが伯爵と俳優の口げんかが新聞に載るって…とツッコミどころもありつつも、このまま現代にリメイクしてもなんら支障のない作品。老いらくの恋が微笑ましくもあり物悲しくもあり。ミッテラーをメインに、劇場という華やかな場を取り巻く人々の人生が描かれている。
名優ミッテラーを演じたヴェルナー・クラウスは、その後ナチスからも表彰される実際に大俳優と名をはせた人物だそうだ。
彼女の想い人と知って、若い俳優と舞台上で初対面する場面が面白い。劇中劇のセリフ(ドン・カルロスのスペイン国王役)とミッテラー自身の気持ちがシンクロして見事。今は映画や漫画でもみられる手法だが、もしかしてこの映画から始まったのかな?